代表取締役挨拶
株主の皆様へ
株式会社TENTIALは、2025年2月28日、東京証券取引所グロース市場への新規上場を果たしました。まずは、創業以来当社を支えてくださったすべてのステークホルダーの皆様に、心より御礼申し上げます。上場はゴールではなく、新たなスタートです。これからも私たちはさらなる成長と挑戦を続け、ミッションの実現に向けて邁進してまいります。
当社の社名「TENTIAL」は、「Potential(ポテンシャル)」に由来します。私たちは、「健康に前向きな社会を創り、人類のポテンシャルを引き出す。」ことを使命に掲げ、その名の通り、世界の可能性を引き出す存在を目指しています。このミッションは、単なる事業目標ではなく、私たちの存在意義そのものです。私自身、夢を追いかける中で病に倒れた経験を持ち、その際に健康であることがいかに重要であるかを痛感しました。どれほど大きな目標を掲げても、心身が整っていなければ、その一歩を踏み出すことさえできません。この経験が、TENTIALの事業の根幹を形成しています。
TENTIALは、長期的な企業価値の創造を最も重要な成功の尺度と考えています。しかし、長期的な成長だけを語るのではなく、短期的な成果も着実に積み上げることが、その延長線上にあると信じています。短期の成果とは、お客様に価値のある商品やサービスを届け、満足いただくことです。お客様の信頼を積み重ねることで、TENTIALのブランド価値は強化され、それが持続的な成長と企業価値向上につながっていきます。
創業以来、私たちはお客様の価値向上こそが、会社の価値向上につながると信じ、科学的根拠に基づいた製品・サービスの提供を続けてきました。その結果、強固なファンベースとブランド信頼を築き、着実な成長と黒字化を達成してまいりました。今後も、短期的な成長をしっかりと管理しつつ、それを長期的な企業価値向上の土台として積み上げていきます。
TENTIALは、コンディショニング領域のイノベーションを通じて社会に貢献し、10年、20年先を見据え、心身のコンディショニングを支える新たな製品・サービスを創出し続けていきます。健康寿命の延伸や健康意識の高まりに伴い、ウェルネス・リカバリー市場は今後も成長が加速すると見込まれています。その中で、私たちはデータドリブンな開発とアスリートの知見を活かした競争力のある製品を提供することで、市場において独自のポジションを確立してまいります。
また、当社の成長を支える重要な要素の一つが、積極的な投資による価値創造です。お客様のさらなる価値向上に向け、新商品開発やサービス品質向上のための戦略的投資を続け、事業の持続的な成長を図ります。この活動によって生み出される価値は、必ずや株主の皆様へと還元されると確信しています。持続的な業績成長と企業価値の向上こそが、最大の株主還元であると考えており、当面はお客様の価値向上に注力する方針です。しかし、事業の成熟度に応じて、将来的には配当や自社株買いといった直接的な株主還元策も検討してまいります。
長期的な成功を実現するためには、挑戦を続けることが不可欠です。しかし、挑戦には常にリスクが伴います。ウェルネス・リカバリー市場は競争が激しく、技術革新や市場の変化に迅速に対応することが求められます。また、規制環境の変化に対しても、各ステークホルダーと協力しながら健全な市場成長に貢献し、事業機会を拡大していきます。
私たちは、これらのリスクを正面から受け止めるだけでなく、挑戦とリスク管理を両立させることが重要だと考えています。大胆な挑戦を行う際には、リスクを最小限に抑えるための戦略的な判断が不可欠です。例えば、研究開発投資が計画通りに進まないような可能性を踏まえた上で、リスクを適切に分散し、得られた知見を次なる挑戦へと活かすことで、長期的な成長へとつなげていきます。こうした継続的な挑戦と学びの積み重ねが、中長期的な企業価値の最大化につながると確信しています。
TENTIALが取り組む課題は、日本国内にとどまりません。健康意識の高まりは世界的なトレンドであり、私たちは海外市場への積極展開を目指しています。一部の国では試験展開を開始しておりますが、各国のパートナー企業や専門家との連携体制を進めながら、グローバル市場に目を向け、長期的にはTENTIALの製品と理念を世界中の人々に届けることで、さらなる価値創造と株主価値の向上を実現してまいります。
最後になりましたが、TENTIALは「Dynamic」「Essential」「Buddy」の価値観を大切にしながら、常に成長と進化を続けてまいります。Dynamicに挑戦を恐れず、Essentialに本質を見極め、Buddyとしてお客様・株主・社員との信頼とともに歩んでいく。この姿勢こそが、私たちの成長の原動力です。
当社のポテンシャルは無限大であると確信しています。足元の確かな成長実績と将来への大胆なビジョンを両輪に、私たちはさらなる成長を遂げていきます。TENTIALは、短期・長期の成果をバランスよく生み出しながら、企業価値の最大化を目指します。株主の皆様とともに、これからも新しい価値を創造し続けてまいりますので、引き続きご支援賜りますようお願い申し上げます。
株式会社TENTIAL
代表取締役CEO 中西 裕太郎

Profile
埼玉県出身。プロサッカー選手を目指した高校時代に病気で夢を絶たれた原体験を持ち、起業に関心を持つ。株式会社インフラトップ(現・DMM Group)の創業メンバー・事業責任者、株式会社リクルートキャリア(現・リクルート)で新規サービスの商品企画・事業開発と経験を積み、2018年にウェルネス関連事業の株式会社TENTIALを創業。翌年にはウェルネスブランド「TENTIAL」を立ち上げ。人がポテンシャルを発揮するためには健康で前向きな生活が重要と考え、スポーツコンディショニングを社会に還元できる仕組みづくりを目指している。
